メアリー・ステュアート見ました

 新聞の懸賞で当たったので、パルコ劇場に見に行ってきました。
 
 原田美枝子南果歩の二人芝居。二人がエリザベスとメアリー、その侍女と乳母を交互に演じあうという面白い形態の芝居でした。
 舞台セットもほとんどなく、衣装もちゃんとしたなんちゃら風*1って服ではなく、でもエリザベスとメアリーをちゃんと表現している、しかも乳母と侍女まで表現している、すげぇなぁ。と感心させるもので、ごてごてしてるの好きじゃないので非常に好感持てました。宮本亜門って楽しそうなミュージカルだけじゃないんですね(←超失礼)。
 
 春にイギリスに行った時にガイドブックとかを読んでいたので、エリザベス女王とその父親ヘンリー8世と母親アン・ブーリンについての知識はちろっと持っていたのですが、メアリー・ステュアートについてはさっぱり。なのでこの二人の関係がどんなものだか良く分からないまま芝居を見ていて、まぁ、台詞でなんとなくは分かるのですが、「あぁ、ちゃんと下調べしてくればよかった」とやっぱりちょっと後悔しました。
 以前から、「芝居は見るものがすべて。だから芝居だけで全部分かるようにして欲しい」と思っていて、基本的にその考え方に変わりはないけど、これは歴史的事実ですからねぇ。そんな歴史的背景まで芝居に入れていたら長くなるし、散漫になっちゃうから、やっぱりちょっと下調べは必要かな、と(でも決してお安くくはないパンフレットに裏設定とか書くのはまじでやめて欲しいw)。
 
 エリザベス様が格好良かったです。
 原田美枝子さんの演技とエリザベス様知識をちょっと持っていたせいで、エリザベス様の方により共感してました。公開処刑*2を毛嫌いしているのを見て「あなたの感性が正しい!」って応援しちゃったりw、庶民からなる下院を復活させる際のマイクパフォーマンス(降りてきたライトの上に乗って、マイクを使って力強く演説してました)ではついうっかり「おー!」とか拳を振り上げそうになっちゃいましたよw。エリザベス様の伝記、読もうかなw。
 
 でも、お話はやっぱりタイトルどおりの「メアリー・ステュアート」で、最後彼女の処刑で終わるのですが、処刑場に向かうメアリーとその乳母の会話のシーン、それと処刑風景を乳母が語るシーンは素晴らしかったです。前方から当たる目がくらむほどのライトの中を静かに歩いていくメアリーとそれを見守る乳母の姿は本当に印象的でした。すっごくまぶしかったけどねw
 
 普段はコメディ系の軽いタッチのお芝居を見ていますが、たまにはこういうストレートなお芝居もいいですね。いつもだと疲れるけどw
 

*1:ヴィクトリア風とか?

*2:当時のイギリスでは一種の娯楽みたいだった