パートタイマー秋子 見ました

 劇団青年座 第181回公演「パートタイマー・秋子」を見ました。
 朝日新聞のチケプレで当たりました。
 名前のインパクトと、主演高畑淳子という点で見たかったのです。
 
 

中堅企業の部長夫人として、恵まれた生活をしていた秋子*1。しかし、夫の会社が倒産したためスーパーのパートタイマーとして働き始める。そこで彼女は、驚くべき実態を目の当たりにする

 最初このあらすじを読んだ時に秋子さんを「白い巨塔の部長婦人*2」っぽい、高飛車攻撃系と想像していたのですが、実際は良い所の世間知らず系奥さんでした。でも全然違和感なかったからやっぱり上手いよねぇ。
 
 タイムカードの代打(?)や、食品の無断拝借、生肉の日付改ざんなどが日常茶飯事となっているスーパーで、最初はまともだった主人公がどうなっていくか、というのが主軸、なのかな? それにスーパー内の派閥抗争(ってほど大事じゃないがw)や、中高年のリストラ問題などが絡んだ社会派コメディ。
 といっても、全然難しくはなく、コメディなので笑わせながら、終わった後に心にずーんと残るものがある、っていうタイプのお芝居でした。ハッピーエンドじゃないけど、こういうのもありだよね、って思わせるエンディング。たまにはこういうのもいいなぁ。
 
 見た後の感想は、「朱に交われば赤くなる」。
 人間って自分に甘くするとどこまでも堕落して行くよねぇ、という、かな〜り心が痛い感想でした。ほんと自分に大甘でごめんなさいw。
 
 ここまで、意識してないけどはたから見たらちょい悪*3の人ばっかり出てくる芝居ってのも珍しいよな〜。新人パートへの女性人のイジメとか、自分に敵対する存在に対する一致団結した排斥運動とか、「うわ〜。やだやだ、ありがちだけど」ってののオンパレード。そういうのあんまり見るの好きじゃないんだけど、でも、チャンネルを変えるわけにいかないので、そういう人達の鼻を明かせるエンディングを楽しみに見ていたのですが・・・そういう展開にはならなかったんだけど、でも、それはそれでいいか〜。って。ある意味私も赤くなったのか?w
 
 でも、たまにはこういう「人の振り見て我が振り直せ」的なものを見るべきなのかも。襟を正すためにも。
 

*1:高畑淳子

*2:石坂浩二の奥さん

*3:不良って意味でなく、悪いことしてる人って感じ?