「one and only」見ました

 
 NAO-TA! プロデュースvol3 「one and only」を見ました。
 
 NAO-TA! とは、渡辺菜生子さんとTARAKOさんのユニット。うん、TARAKOさんは、ちびまるこちゃんの声の方です。
 ここのお芝居を見るのは3回目で、前2回共「笑って泣けて」の芝居だったので、楽しみでした。
 今回は3人競作のオムニバス形式だったので、その分、ちょっと薄い印象がありましたが、それぞれちゃんと笑えて泣けるお話でした。
 やっぱり、笑って泣けて、がいいよね〜。
 
 
 ビルの屋上を舞台にした、3本のシナリオ。
 
・ちょっとぼけてしまったおばあちゃんが、それ故に見えるようになった戦争で死んだ友達と屋上でおしゃべりしながら、いい物を待ってる話
 
・お局様と呼ばれる年齢になってしまったOLさんが、自分の寂しさを認めて、認めた事で前向きに頑張っていこうと再確認できた話
 
・人間関係が煩わしくなり、記念日だけレンタル家族をオーダーするようになってしまった人類の話
 
 この3本に、二人の人物がそれぞれ転生して登場するんだけど、それがメインの話ではなくて、それぞれ独立したお話になってました。
 短いお話は、深く掘り下げたり広げられたりできないけど、でも、その分判りやすい気がします。てか、短いお話の方が上手くまとめるの難しいよな〜。すごいな〜。と、素直に感心してましたw
 
 それぞれほんのりあったかくて笑えて泣けたけど、一番好きだったのは、TARAKOさんが書いた2番目のお話でした。
 
 後輩OLにはけむたげられ、昔ごにょごにょあった上司(年下)には相手にされず、心を開けるのは屋上に現れる猫だけ、という30代後半〜40代前半*1のOLさんが、突然現れた自殺未遂者とカウンセラーのとっぴょーしもない治療を見、彼らと会話をして、強がっていた自分をちょっと認めて、前向きに歩き出す話。
 
 クライマックスで彼女が声を大に叫ぶのですよ。
 それがおかしくて、でも泣けるんですよね〜。
 正直、感情移入するほど立場が似てるわけじゃないと思うんだけど、でも、泣けた。年が近くなってきたからかなぁ。年取ると色々ツボが増えて涙もろくなりますよね〜。最近のやばいツボは「おばーちゃん(おじーちゃん)と孫」です。やばいんだ、ほんとにw。
 
 3話目も、SFっぽい設定が面白かったです。
 でも、ラストシーンが転生した二人の魂の決着のシーンになっていたので、ちょっと消化不良だったかな。終わり方はロマンチックで良かったんですけどね。
 
 創作意欲を思い出させてくれる、良いお芝居でした。
 つっても、この余韻で何かを書くと、「完全なパクリ」になってしまうのが、才能のない人間の悲しさなんですがw
 

*1:劇中で言ってたけど忘れちゃった