「社長放浪記」見ました

t_makoto2007-06-27

 
 伊東四朗生誕?!七十年記念『社長放浪記』を見ました。
 
 作:三谷幸喜 演出・出:三宅裕司 主役:伊東四朗
 これで期待するなって方が無理。
 んで、目いっぱい期待して行ったのですが(で、目いっぱい期待して行くと大抵はがっかりしちゃったりするもんだけど)、コレは期待以上に面白かったです!
 シチュエーションコメディで、一幕モノ、暗転ナシ、セット代わりもナシ。
 というお芝居、大好きなんですよ。見やすいじゃないですか。暗転するとやっぱり気がそがれるし*1
 んで、三谷コメディらしく、誰か出てくるたびに話が明後日の方向にすごい勢いで転がり続け、でも最後は上手くまとまって大団円。
 やっぱりね。ハッピーエンドが良いですよ。芝居はw
 
 好みもあると思うけど、私は「コンフィダント」より「社長放浪記」のが好きかも。
 
 
 異物混入*2が続いたお菓子メーカーの社長室。というのが舞台設定。
 かくなる上は甥の副社長*3に社長の座を譲り、心機一転会社を立て直すしかないと専務*4に詰め寄られながらも頑固につっぱねる社長*5の唯一の息抜きは、害虫駆除会社の人になりすまして、会社にピーナッツを売りに来る娘*6と会う事。
 だがその現場を専務達に見られ、社長の偽者として、副社長に「社長の座を譲る」と言うよう頼まれてしまう。
 当然断ろうとするが、困っている人は助けなきゃ、とピーナッツ売りの娘に言われてしまい、つい引き受けてしまう・・・
 
 という話。
 もうね、いつばれるのか、とか、ばれずにどこまで頑張るか、とか、その駆け引きが絶妙で、ずーっとはらはら面白く見られました。
 途中で、忘年会で社長の真似をして社長の逆鱗に触れ駐車場係りに飛ばされた元常務*7や社長夫人*8等が話をかき混ぜて、これ、本当にまとまるのか? と思いながら見てましたよ。
 でも、これが上手くまとまるから、さすがです。その展開にまったく無理ないしね。もう、この辺はさすがは三谷幸喜!って感じで。こういうの書かせたら日本一だよね、この人。マジで真骨頂だと思った。
 しかもホロリとさせるシーンまであるし。
 
 伊東四朗中村メイコが二人で昔を懐かしむシーンが、一番ホロリと来ましたね*9
 泣かせようっていう過剰な演出があるわけじゃないんだけど、胸にジーンとくるものがあって・・・演出のおかげか、二人の演技が素晴らしいのか、まぁ、両方だと思うけど。やっぱりあの年まで残っている人ってのはさすがなんだなぁ、と感動しました。
 
 そして感心したのが、伊東四朗の息子、伊東孝明さん*10
 この人の演技見たの、多分初めてだと思うんだけど、すごかったー。
 本物の害虫駆除の人で、社長にユニフォーム貸したりして色々手助けする人なんですよ。
 だからずーーっと、舞台に出ずっぱりで・・・5分くらいじゃないかな、退場してたの。それ位舞台にいて、良いタイミングで介入する、そのタイミングが絶妙だった。台詞の間とかね。
 今後注目したいなぁ、この人。
 
 つーわけで、すっごいお勧めです。
 WOWWOWでやらないかな〜。また見たいっす。

*1:すごく集中する芝居には暗転必要だけどね。無いと疲れるから

*2:入れ歯も入ってたらしい。お菓子よりでかいんだから気づけよ!w

*3:東貴博

*4:三宅裕司

*5:伊東四朗

*6:藤澤恵麻

*7:佐藤B作

*8:中村メイコ

*9:ちょっと泣いちゃったw

*10:本物の息子さんね