「恐れを知らぬ川上音二郎一座」見ました

 
 シアタークリエ杮落とし公演「恐れを知らぬ川上音二郎一座」を見ました。
 三谷幸喜 作・演出
 ユースケ・サンタマリア常盤貴子戸田恵子堺雅人堺正章 他出演
 と、すっげー人気公演。
 を、
 
 最前列(ほぼ)センター の席で見ちゃいました。
 
 今年の運を使い果たしたー!
 
 って気分です。
 
 でもいい。
 面白かったから、悔いはない。
 あと2ヶ月しかないしね。
 
 ものごっつ面白かったですよ。
 実話を基にした話だからか、三谷作品らしい「伏線張りまくりー」な芝居じゃなかったですが、あてがきの三谷作品らしい「役者さんの魅力を120%生かした」芝居でした。
 もっかい見たいけど、チケット取れないだろうしなー。
 WOWWOWとかでやらんかな。
 パルコじゃないから可能性低そうか・・・
 
 

 今から108年前の明治32年。役者兼演出家兼プロデューサー兼劇団主催者の川上音二郎は、妻の貞奴や劇団員を連れてアメリカ巡業の旅に出ます。言葉の通じない異国での公演は悪戦苦闘の連続。挙句に悪徳マネージャーに金を持ち逃げされ、まさに踏んだりけったり。ボロボロの状態で辿り着いたボストンの街で、音二郎が目にしたのは、イギリスの名優ヘンリー・アーヴィングが演じる「ヴェニスの商人」。大入り満員の客席に、音二郎は決意します。「よし俺たちもこれをやろう!」そして彼らは、なんとたった一晩の稽古で、日本版「ヴェニスの商人」をでっち上げてしまうのです。観客はどうせ外人だからと、台詞もデタラメ。言葉に詰まったら「スチャラカポコポコ」で切り抜けようという、はっきり言って無茶苦茶な公演。音二郎一座、起死回生のこの舞台、果たして成功するのか?
「恐れを知らぬ川上音二郎一座」は、この驚愕のボストン公演(実話です)のエピソードを基に、明治の破天荒な演劇人川上音二郎と、彼の妻で日本の「女優」第一号となった貞との夫婦愛を描く、愛と勇気と喝采の物語です。

 
 戸田さんと堺雅人さん(以下堺さん)のコンビが好きでした。
 行っちゃう人=戸田さん 押さえる人=堺さん って感じでメリハリ効いてたなぁ。
 やっぱり戸田さんの「勢いがある人」はいいよね。
 我侭タイプでも、世話焼きタイプでも、どっちも憎めないのが不思議*1
 それ以上に良かったのが、
 
 困った顔の堺さん。
 
 やっぱりこの人の困り顔は絶品だと思うのですがどうでしょう。
 困った事態に陥り、困った顔になり、困った顔のまま半ば強引に事態の収拾を図ろうと頑張る。そして、事態は更に悪い方向へ(笑)
 というのが、ほんっとに面白かったです。
 てな事を同行者に言ったら、「新撰組の山南さんもそんな感じ」と言われたので、新撰組を見たくなりました。撮り溜めしたドラマがいっぱいなので当分無理そうだけど。劇中劇の中で新撰組の隊服着てたのも、ちょっと嬉しかったポイントw
 
 堺正章さん(以下正章さん)もすごかったなー。
 一番出ずっぱりだった気がします。この人。そして運動量も一番だったんじゃないかと。一番大御所で一番お年が上なのにw
 オープニングの「川上音二郎の生い立ち」を初めとした、講談風のナレーションも良かったですが、「ヴェニスの商人」の劇中劇、バサーニオがアントーニオにお金を借りるシーンで、台詞全てを「スチャラカポコポコ」で乗り切ったバサーニオ役、がすごかった。だってなんか、ちゃんと感動シーン風に見えるんだもんw
 やっぱりすごい人はすごいね、って事でしょうか。
 さすが大御所。伊達にかくし芸大会でトリを努めてないねw
 
 てかね、出た人全て良かったですよ。
 小林隆さんの小村寿太郎は可愛かったし、ユースケの音二郎も、行き当たりばったり感がよく出てたし、常盤さんの貞さんはすごく綺麗で「夫を立てる明治の女!」感がよく出てた。
 
 やっぱりもっかい見たいなぁ・・・
 DVDとか出ないかな。
 
 

*1:勿論憎まれタイプもイケると思う