「コンフィダント〜絆〜」見ました
パルコプロデュース、三谷幸喜作・演出の舞台「コンフィダント〜絆〜」見ました。
見てきましたよ！
って、何でこんなに興奮しているかってーと、三谷作品、今全然取れないんですよー。
この芝居もプレオーダー全滅で、wowwowで見ようと諦めていた作品なのですが、１週間前のプレビュー公演のチケット発売で、取れたのですよ！！ 今年の運、は言い過ぎとしても、今年前半の運を使い果たしたんじゃないか、とか、思いましたよ！（笑）
まぁ、１週間前のチケット予約で当日発券じゃ、転売ヤーの方が手を出さないだろうから、取れたのかもしれないですけどね。
でもいいなぁ、当日発券システム。
クレジットカードを機械に入れるだけで、面倒な手続きナシ！ 楽！ これだったら転売も出来ないですしね。
何らかの理由で見れなくなってチケットを誰かに譲るって事がしづらくなりそうですが*1、でも、今みたいに全然チケット取れないよりはいい気がする。
ただ、出てきたチケットが、
レシート？（笑）
ってくらいペラペラなのがちょっと悲しいですが、まぁ、瑣末事ですよね。
このシステム、広まってくれないかなぁ。
1888年、パリ。
ムーラン･ルージュに程近い、とあるアトリエ。
そこに集まる４人のまだ世間的には無名の画家たち。
ゴッホ、ゴーギャン、スーラ、シュフネッケル。
４人は親友でもあるが、同時にライバルでもある。
４人とも、自分以外の人間に密かな対抗心を抱いている。
親友、友情、うぬぼれ、嫉妬。
様々な思いが渦巻きながらも、
４人は表面上は常に「親友」であった。
毎日のように朝まで飲み明かし、そして語り合った。
それは微妙なバランスの上に成り立つ「友情」。
しかしその均衡が崩れる時が来た。
ある夜、一人の女を巡って、
４人の画家たちの静かな攻防が始まった。
果たして芸術家たちの間に真の友情は成り立つのか？
才能はないけど人が良くて皆のまとめ役の絵の先生、シュフネッケル、相島一之
一見乱暴だけど実は面倒見が良くて男前の元船乗りゴーギャン、寺脇康文
４人の中では出世頭、個展も予定しているおぼっちゃまスーラ、中井貴一
才能があるのに認められず周りを振り回す変わり者ゴッホ、生瀬勝久
田舎から出てきて素直に精一杯生きている女性ルイーズ、堀内敬子
すごいメンバー集めたなぁ。さすが三谷幸喜（感心）。
あて書き*2だけあって、その役者さんの良さとか持ち味がすっごく出てるんですよ。
中井貴一は良い意味でも悪い意味でもおぼっちゃまだし（笑）、相島さんは空回りするくらい人が良いし、堀内さんは可愛くてチャーミングだし、寺脇さんはすっごいカッコいいし*3、生瀬さんは絵に関しては残酷な位純粋な変わり者をさらっと演じてるし、
本当に、すっごく、贅沢なお芝居でした。
ずっと皆とこのアトリエで絵を描いていたかったシュフネッケルなのですが、彼以外の３人は彼に才能がないことを感じていて、ゴッホがそれを彼に告げてしまい、４人のアトリエは崩壊してしまうのですよ。
他に思惑はあるにしろ、スーラとゴーギャンは主に思いやりでそれを言葉にしなかったのに対して、あっさりとシュフネッケルに言ってしまう残酷さと純粋さをさらっと演じていた生瀬さんは本当にすごいなぁ、と思います。なんか自然なんですよ。自然に変わり者で、そーゆー事をあっさり言っちゃうのに嫌な奴に見えない。生瀬さん、本当にすげーよなぁ。
ゴッホの才能に対するスーラとゴーギャンの対応の対比も面白かったですねー。
スーラは、嫌味な位スマートなの。お坊ちゃまだからｗ。でも、そうと分からないように嫌がらせするの。お坊ちゃまだからｗ んで、ゴーギャンは、嫉妬しているから口ではなんだかんだ言ってても面倒見ちゃうの。人がいいから。カッコいいのｗ。こーゆー伊達男役、似合うよなー。寺脇さん。
この後ゴッホとゴーギャンは同居するんだけど*4、納得できるんですよねー。この劇中の二人みていると。
クライマックスで、一緒にアルルに行こうとゴッホに言われたゴーギャンに、実は彼に惚れている？ルイーズが、「彼と行ったらあなたの絵なんか描けない、行かないで！」 と懇願するシーンがあるのですが、そこが秀逸。だって必死にお願いしているルイーズに対して、ゴッホはベランダから落ちそうになっててゴーギャンを呼んでるんだもん。両方必死なんだけど、その意味は違う。さすが三谷幸喜。このシーンが一番好きでした。この芝居で。
お芝居見たことない人に勧めるならこれだ！ ってくらい上質のお芝居でした*5。
三谷幸喜らしい、スマートで上質なコメディ。
でも、新感線っぽい勢いある泥臭さが最近お気に入りの私は、ちょっと無難感を感じちゃいました。
いや、もちろん面白いし、良いお芝居なんですけど・・・なんかちょっと物足りない。
単に私が、伏線とか入り組んだ設定とかが好きなだけなんですけどね＾＾；
でも、見れて良かった。
やっぱり舞台は生がいいですよ。
